ドル円とは?
アメリカの通貨であるドルが、日本円に換算していくらか?つまり、1ドルが何円にあたるか?を通常「ドル円」または「ドル円相場」と呼びます。
ニュースなどでの為替情報で「1ドルは、100.12円から100.14円」などと報じられ、「100.12-100.14」というように表示されますが、これは、「この間の価格が相場」という意味ではなく、「ドルを買うときは100.14円(買値)」、「ドルを売る時は100.12円(売値)」という意味です。そしてこの差額をスプレッドといい、為替を取り扱う会社の利益となります。いわゆる両替手数料です。
FX取引(外国為替証拠金取引)などで、投資する通貨ペアを表現するときにも「ペアはドル円」と表現します。
100.12-100.14などの価格が高ければ高いほど、ドルの価格が高い事になり、「ドル高=円安」、逆に低ければ低いほどドルの価格が安い事となり「ドル安=円高」という事になります。
一般的に、外国との貿易取引では、円が高ければが意外から物を買う(輸入)ときに有利になる代わりに、海外へ物を売る(輸出)の際は不利になります。なので、トヨタなど海外に多くの製品を輸出する企業にとって、円安の方が都合が良いといわれています。
歴史的に見ると、戦後のプレトン・ウッズ体制下では、1ドル360円の固定相場の時代がしばらく続きましたが、アメリカのニクソンショック後のスミソニアン協定でドルは切り下げられ、1ドル308円となりました。1973年には、円も変動相場制に移行し、変動相場制移行直後は、1ドル260まで円高が進みましたが、その後のオイルショックで1ドル300円くらいまで下がり、しばらくは安定した状態でした。
1985年のプラザ合意によるドル安誘導政策により、そこから急激な円高になっていき、250円台から160円、そして1ドル120円台まで円は上昇しました。
この急激な円高による国内の不況対策として施策が、のちに平成バブルへ進展していったわけです。